判断力不足につけこむ悪質商法と後見人について
アルツハイマーなどで判断力が不足している人は、相手の話している内容がよく理解できないことがあります。
その為、相手の言いなりになり契約したり、本人が被害に合っていることに気づかなかったりする場合も多いといいます。
また、認知症や知的障害者は悪質商法を行う業者に狙われやすく、リフォームや布団、着物などの販売など、悪質商法が問題になっています。
民法では、意思能力を欠く者の契約は無効とされていますし、消費者契約法、特定商取引法では、内容を理解させずに契約をさせること、通常の判断力があればしないような契約、支払い不可能な高額な契約を禁じています。
しかし、悪質商法は発見が遅れると、判断力の不足を証明するものなどが必要となり、契約解除や無効申し立ては、容易ではありません。
また、悪質商法の業者が逃げてしまうこともあります。
契約を解除できたとしても、クレジット払いの場合、支払い業者ではなくクレジット会社なので、支払い済みのお金が戻ってこないというトラブルも起こります。
このため、2009年には法改正が予定されています。
この法改正では、年収に見合った契約しかできないようになり、悪質業者との契約でのクレジット払いは、支払い済みの金額も返金するという内容も含まれています。
このような法律による規制があっても、法律の隙間を狙って、新たな悪質商法が出てくる可能性は充分にありますので、気をつけなければなりません。
このような被害を防ぐためには、周りの人が見守ってあげることが必要です。
家族や近所の人、介護ヘルパー、民生委員、ケアマネージャーなどの普段からの見守りが必要なのです。
もしも、訪問販売や電話勧誘取引で、内容もわからずに契約してしまっていた場合、クーリング・オフの制度があります。
クーリング・オフの期間は8日間なので、その期間ならば契約を無条件で解除することができますが、もしその期間が過ぎてしまった場合は、契約解除が容易ではありませんので気をつけてください。
判断力が不足している人が高額な契約をしないように、成年後見制度も上手に利用すると良いでしょう。
成年後見人は、親族以外の専門家がなることもでき、複数の人がなることもできます。
成年後見人は、家庭裁判所が許可した人で、本人の代理で契約をしたり、本人または成年後見人が、本人がした不利益な法律行為を取り消したりすることができるのです。
この場合は、判断力の不足した人が不当な契約を結ぶのを阻止するため、本人は日常品の買い物程度の契約しかできません。
判断力の不足の程度によって、後見・補佐・補助にわかれます。
また、本人のできる法律行為も程度によって異なるのです。
今現在は、判断力が不足していなくても、判断力不足になった時のために、今から後見人を決めておくことも可能です。
この制度を任意後見制度といいます。
アルツハイマーとわかった場合には、このような制度を利用して、安心した生活を送れるように準備しておきましょう。